ワセリンやベビーオイルは、けん化しませんので石鹸型と石鹸の間に薄い膜ができるような感じになります。型出しの際、ワックス的役割をしますので必ず塗布してください。
傾斜のついたモチーフの形は、しばらくすると型の底にオイルが溜まってしまいます。
その場合、ティッシュや綿棒などで軽くふき取ってください。
ワセリンは粘着性があり、垂れたりしませんので、傾斜のついた型にはお勧めです。
細かいデザインの石鹸型は、筆や綿棒を使って塗りましょう。

石鹸型に流し入れる前に、湯煎で石鹸生地の温度を40℃ほどにあたためましょう。
型は生地の入る容量も大変少量で、「けん化」するために必要な熱も逃げやすくなります。生地の温度を上げて補ってあげましょう。
(石鹸型はおよそ60℃までの耐熱性があります)

型に流し込んだ後、24時間以上の保温をする。（できれば冬場は特に2日にかけての保温が望ましいです）温度を維持するために、発砲スチロール製などの保温箱を活用しましょう。お湯を入れたビンを一緒に入れ毛布などをかけて保温してください。ダンボール箱で代用してもかまいません。スチロールボックスに比べ温度維持では劣りますが、お湯のビンを一緒に入れておくと効果があります。また、クーラーボックスを利用するのも良いでしょう。保温箱内の温度が高くなりすぎますと、石鹸が膨張したり、ヒビが入ったりしますので注意してください。保温箱内の温度は40℃程度が良いかと思います。

1週間〜10日は冷凍庫には入れないようにしてください。
早く型から出したいという気持ちはよくわかりますが、日にちをおいた
分だけきれいに型出しが成功すると思って待ちましょう。

乾燥後、石鹸を縮めるため冷凍庫で2時間ほど冷凍させます。
型から出ない場合は、数日待つか再度冷凍してください。

冷凍後しばらくすると、型と石鹸の間に空気が入っていくのがわかります。
そうしたら石鹸型の両サイドを手で持ち、軽くひねってください。
何度かひねりを加えて、型の底へ空気を取り込んでいきます。
(※あまり強くひねりますと、ひび割れや破損の原因になりますのでご注意ください)
そうしていると空気が型の底までいきつき、後は石鹸がすべるように落ちてきます。
石鹸がつぶれたり傷がつかないようご注意ください。

手作り石けん用具はもちろんのことですが、
発泡スチロール等の保温箱や保温用のビン、毛布等の準備、モールドへのワセリン等の塗布、クッキングシートなどを使う場合は大きさに切り取っておく……などの準備を。
あとは作ってモールドに生地を流し入れるだけ♪
準備が整っていると焦らなくても大丈夫ですね。